甘い味付けが引き立てる豚肉の美味さ
僕の住む北海道十勝/帯広のご当地メニューに豚丼があります。特製の甘辛い醤油タレに絡めた豚肉をフライパンや網の上で焼き、それをご飯に乗せて丼飯にするだけの極めてシンプルな料理ですが、タレの甘さがなんとも豚肉に合って美味しいのです。
BBQでも豚肉には甘い味付けを多く使います。ハチミツベースのソースで豚ロースを焼く「ハニーポーク」、アバラ肉を甘辛ソースで仕上げる「スペアリブ」や「バックリブ」、以前このブログでも紹介した「プルドポーク」など代表的な豚肉BBQレシピは何れも甘い味付けが特徴です。
甘さの極致、豚ばら肉の「バーントエンズ」は別名「ミートキャンディ」
さて、今回は甘い豚肉のBBQレシピの中でもとりわけ甘さが際立つ「バーントエンズ」を作ります。豚肉のバーントエンズは別名を「ミートキャンディ」と言い、とにかくその甘さが最大の特徴です。バーントエンズ(Burnt ends)とは直訳すれば「焼けた端っこ」を意味しますが、本来は塊の牛肉ブリスケット(肩ばら肉)を調理した時の肉の端の部分を指す言葉で、単純にバーントエンズと言えば、一般には牛肉のブリスケットを使った料理になるようです。豚肉を使う場合は通常豚バラ肉を使い、呼び名も「豚バラ肉のバーントエンズ(Pork belly burnt ends)」として区別されています。
今回は豚バラの代わりに豚肩ロースを使いました
今回は冷蔵庫に豚肩ロースの塊があったので、これを豚バラ肉の代わりに使いました。ただ流石に豚バラ+ハチミツというのは味の個性が強すぎるようで、本場でも豚バラの代わりにあえて肩ロースを使うレシピが多く紹介されています。
準備は先ず最初に豚肉を2.5㎝角にカットします。次にカットした肉にBBQラブ(乾燥スパイスミックス)1/3を加えて混ぜ合わせ、そのまま1時間くらいおいておきます。BBQラブは砂糖、塩、ガーリックパウダー、カイエヌペッパー、パプリカを適当にミックスして作りました。調理前にオリーブオイルとBBQラブ1/3を加えてさらに混ぜ合わせてから、肉を網の上に並べます。
肉を並べたらカマド型グリルKAMADOJOEにセットします。バーントエンズはスモークレシピなので、調理にはウエーバーのケトルグリルやチャーブロイルのオフセットグリルが適しています。
スモーカーの中の温度は120-130℃を保ちます。燻煙材は好みですが、今回は余っていたサクラのスモークウッドを使いました。肉を載せた網の下にはトレイを置き、ここにリンゴジュースを注いでおきます。こうするとジュースが蒸発してリンゴの風味が肉によく加わります。
3時間半のスモークの後でハチミツとBBQソースを追加
時々中をチェックしながら温度を保ち、スモーク(燻煙)を続けます。スモークというのはアメリカンBBQを特徴付ける調理法で、このスモークによって単に甘いだけでない、独特の風味が肉に加えられます。
120-130℃で3時間半調理した結果が上の写真です。スモークによって肉は黒く色付きました。一旦取り出してアルミトレイに移します。
肉にハチミツとBBQソース、そして残っていたBBQラブ1/3もまとめて加え肉と絡めます。BBQソースは市販のものが家になかったので、ケチャップ、ウスターソース、マスタードをミックスして自作しました。もちろん市販のものでもOKで、色々試すと味変して面白いと思います。アルミフォイルで蓋をして再びKAMADOJOEに肉を戻します。
甘~いBBQ、ウィスキーに合いそうです
約1時間調理を続けて味が馴染んだら完成です。完成品はスモーク風味とハチミツの甘さ、そして豚脂の旨味とコクが混ざり合って独特の美味しさを備えています。基本スモーク系なので特にウイスキー、そして黒ビールなどにとても合うと思います。今回は甘いスイートコーンも一緒に焼いて頂きました。ちょっと毛色の変わったBBQとして焼肉パーティのサイドメニューに作るといい感じです。
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