低温調理器BONIQで作る究極?!のローストビーフ

とうとう低温調理器BONIQ2.0が我が家に

今年も残すところあと僅かです。北海道は冬本番、今朝の最低気温はマイナス14℃でした。こうなると野外のBBQはしばらくお休みするしかありません。

さて、年末年始は毎年塊肉を使って何か作るのですが、今年は何を作ろうかと思案するうちに購入したのが低温調理器BONIQ2.0です。買おうか買うまいか長年迷っていた末の決断でした。

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最近は科学的な調理法がブームで、肉料理でもタンパク質の熱変性温度のような科学的知見に基づいた調理法が数多く紹介されています。僕はこうした新しい調理法に拘っているわけではないのですが、低温調理とその調理器に関しては巷で絶賛する声をよく見聞きし、実際にどう仕上がるのか、好奇心から興味津々だったのです。

先ずは定番のローストビーフから

低温調理器といってもネットを見ると安いものから高いものまで結構な種類が売られています。特にこの機種と決めていたわけではないので大いに迷ったのですが、あれこれ検討した結果購入したのがBONIQ2.0です。ネットでの評判も悪くありませんし、実際に使ってみても値段と性能のバランスが良くマッチしていて、機能面にも不満は全くありませんでした。

とうとう購入した低温調理器BONIQ2.0

低温調理器と言えば何といってもローストビーフです。僕もこれまで電子オーブンレンジやダッチオーブンを使って度々ローストビーフを作ってきましたが、なかなか満足がいくものは出来ませんでした。それだけに高級レストランのような「究極」の味が簡単に作れるという低温調理がとても気になっていたわけですが、初料理はやはりローストビーフということで、張り切って100グラム1000円の黒毛和牛もも肉500gをデパートで買ってきました。

ニンニク、タマネギ、ローズマリーで軽く風味付けしました

今回の基本レシピと設定

ローストビーフのレシピは巷に溢れていて、初心者であればとても迷うところです。僕の意見はレシピに正解はなく、好みの差が大きいというものです。今回は下準備として先ず肉塊に塩5g(肉の1%)をまぶし、スライスしたニンニクとタマネギ、それにローズマリーを加えて半日ほどマリネードしました。

マリネードした肉を密封パック。

マリネードした肉を次は密封パック器で密封しました。通常は肉をジップロックに入れ、空気を抜いて閉じれば十分なようですが、家に密封パック器があるので、折角なので使いました。

低温調理器を鍋にセット。

さて、低温調理器をセットします。鍋は最低20㎝の深さが必要ということなので、8リッターの寸動鍋を新たに購入しました。鍋は大きさに余裕がある方が、肉が多くなっても調理がしやすいと思います。

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低温調理器とは基本的にお風呂の簡易追い炊き機みたいな仕掛けのものです。鍋の中の湯を対流させながら一定の温度をキープします。取り付けは鍋のサイズさえ合っていれば鍋の側面にグリップで固定するだけなのでとても簡単です。

設定温度と調理時間

調理温度は肉の種類によって変わりますが、ローストビーフの場合は60℃が一つの目安になります。これは60℃を超えると牛肉のタンパク質変性が強くなって肉質が変わるというのが理由で、オーブン調理の場合でも同様です。温度は調理時間とも関係しますが、今回は59.5℃に設定しました。

59.5℃で4時間半調理しました。

調理時間についてはちょっと悩みました。オーブンの場合は中心温度が60℃になる頃を目安にしていたのですが、この場合の調理時間は肉の大きさにもよりますが、大体30分-1時間くらいでした。低温調理でもYouTube動画を見ると500g程度の肉塊では大体1-2時間を目安としていることが多いのですが、BONIQ公式サイトのレシピでは500gの牛肉の調理時間は4時間半以上が推奨されています。食品衛生で殺菌は温度x調理時間が基本なので、この観点で考え方がいろいろあるのかもしれません。何れにしても低温調理器の温度管理は極めて正確で、仕上がり直後に計測した塊肉の中心温度(全体も)はピッタリ59.5℃でした。低温調理器では温度が上がり過ぎるということはないので、公式レシピに従って調理するのが間違いないのではないかと思います。僕も今回は公式レシピに従い、調理時間は4時間半としました。

低温調理ならでは肉の仕上がり

これまでのオーブンを使ったローストビーフでは、肉の外側から内部に向けてグラデーションができるような仕上がりでした。すなわち中心部はレアで周辺部はウエルダンの仕上がりというものです。

低温調理器を使うとフライパンで焼いた最も外側の部分を除いて全てが均一で柔らかい肉の仕上がりになります。これは低温調理器でなければできない芸当です。もちろんグラデーションの付いた肉の仕上がりにも魅力があり、好みも分かれるかもしれませんが、低温調理器を使った肉の味わいが従来と全く異なることは間違いないと思います。

均一な肉の内部の仕上がりに驚き。

実は、低温調理器の設定に気を取られ、低温調理の前にフライパンで肉の表面を焼く( メイラード反応)大事な工程をすっかり忘れてしまいました。後で「しまった」と思ったのですが、BONIQ公式サイトで他の人達のレシピを見ると、焼きは調理前でも調理後、あるいは両方でもよく、それぞれの仕上がりの比較までされていました。流石に低温調理器のユーザーは皆さん研究熱心です。

他にも楽しめそうな低温調理器を使った料理

さて、低温調理でローストビーフを作った感想ですが、この方法が絶対というわけではないにせよ、高級レストランのような仕上がりの味が、素人でも簡単に再現出来る事は間違いではありません。料理好きな人ならば買って後悔することはないでしょう。またこれは全く異次元の調理法なのでローストビーフ以外にもいろいろと楽しめそうです。

*結局年末は3回で3キロのローストビーフを作ってしまいました。冒頭のYouTube動画は3回目の制作過程を編集したものです。

この仕上がりはオーブンでは出来ません。