糠平ダム湖で氷上のBBQランチとワカサギ釣り

北海道の冬の愉しみ、氷上のワカサギ釣り

歳のせいでしょうか、年々冬が嫌いになってきました。寒さが本格化すると外に出るのが億劫になり、最近は特にコロナ禍の影響もあり、ついつい休日も家に引きこもりがちになっています。

冬の北海道でアウトドアの愉しみといえば氷上でのワカサギ釣りがあります。例年12月末頃からシーズンが始まり、氷が緩む3月上旬ころまで続きます。近頃は温暖化のためか川も湖も結氷が遅れ気味で、シーズン開始が正月明けになることが多くなってきました。以前はシーズンになると毎週のように出かけていたのですが、近頃は寒さが嫌で1シーズンに1-2回出かけるかどうかです。

ドリルで開けた穴から仕掛けを投入今日の氷は50㎝の厚さ。結構穴開けで疲れます。

ワカサギは淡水魚なので内陸の湖が主な釣り場となります。代表的な釣り場には網走湖や風連湖などの海岸近くの湖が先ず挙げられます。標高が低いのでどちらかと言えば気温が高めで釣りはしやすいと思います。ただ風があると体感温度が急激に下がるので、専用のテントは必需品です。

山間の湖で釣れるワカサギは癖がなく味が良い。

山の湖はワカサギの味がよい

もう一つの代表的な釣り場は、山間にある天然の湖やダム湖です。こうした釣り場は標高が高い場所にあり、そのため特に朝晩は非常に寒くなります。厳寒期にはマイナス20℃以下で釣ることも珍しくありません。寒さが厳しいのが難ですが、一方で山の湖は天然湖もダム湖も水がきれいで、釣った魚に癖がなく味が良いと思います。釣り場としてはサクラマスやニジマスが「外道」としてたまに釣れる時があり、初めからこれを狙う人もいます。海岸の湖と比べると総じて棚が深く、大概は10m以上の深さになります。このため釣り糸を巻き取るのに時間がかかり、釣り人の中にはこれを嫌う人もいます。

シーズン中絶えることがない糠平ダム湖五の沢のテント村。

僕のホームグランドは「糠平ダム湖」

糠平湖はダム湖ながら周囲の自然環境も魅力ある。

さて、僕の住む十勝には海沿いに天然湖の「ホロカヤントー」、山裾のダム湖「サホロ湖」、また釧路管内まで足を延ばせば国立公園として有名な「阿寒湖」といったワカサギ釣り場があります。そんな中で僕が好きなワカサギ釣り場は「糠平ダム湖」です。ここは山上のダム湖なので水が澄み、ワカサギの味は上々です。また帰り道にはちょっと鄙びた感のある「ぬかびら源泉郷」があり、冷えた体を温めることもできます。糠平湖にはコイ、アママス、サクラマス、ニジマス等の魚もいて、実を言えば僕は冬よりも夏の釣りで来る機会が多い場所です。ダム湖ですが周囲の自然環境が良く、最近では古い鉄路の橋梁アイスバブル(湖底の落ち葉などから発生するガスが湖面にたどり着く前に水の中で凍ってしまう現象)を見るために、真冬でも観光客が訪れています。

湖底のガスが湖面にたどり着く前に凍った「アイスバブル」。
湖の向こうには二ペソツ山の勇壮な頂も見えます。

氷上で楽しむBBQの愉しみ

ワカサギ釣りのベストタイムは早朝で、釣果を狙うなら朝早くに釣り場に着いて準備する必要があります。今回は天気が良いので釣りは二の次として、氷上でBBQランチを楽しもうと思います。

糠平湖では駐車場から釣り場まで森を抜けて進みます。

糠平湖の場合、駐車場から釣り場までは500mくらいあります。この間はソリに道具一式を乗せて運ばなければなりません。このためBBQコンロは必然的にコンパクトなものが適します。そもそも釣り場が湖の上なので全て持ち物は最小限にし、ゴミや余計なものは残さず持ち帰るのが大切なマナーになります。

さて、こんな時に僕が使うBBQグリルはユニフレームのユニセラTG-Ⅲです。このグリルは以前の記事でも紹介しましたが、とてもコンパクトに収納でき、その構造から炭の消費が少なく、しかも付属のセラミック板の効果で熱効率が非常に良いのです。まさに今回のようなシチュエーションには最適なグリルだと思います。

コンパクトに収納でき、持ち運び便利なユニフレームのユニセラTG-Ⅲ。

火が点いたら先ず骨付きのラムチョップを焼きます。肉は事前にオリーブオイル、ニンニク、ローズマリー、タイムで軽くマリネードした状態で持ってきました。寒いので出来るだけ家で下処理を済ましてから現場に来るのが冬のBBQ の鉄則です。肉をグリルに並べたら塩コショウして上から直ぐにアルミトレイを被せます。こうすると輻射熱の働きで熱効率が格段に良くなります。このアルミトレイも寒い真冬のBBQの鉄則の一つとなるお薦めの必需品です。

輻射熱で熱効率をアップするアルミトレイ。冬のBBQの必需品。
ちょっと焼け過ぎたところが、また美味い。

さて、ラム肉を頂いた後はハンバーグを焼きます。ここでグリルにユニセラTG-Ⅲ専用アクセサリーの鉄板をセットします。ユニセラTG-Ⅲには様々なアクセサリーが用意されていますが、基本的には網とこの鉄板があればほとんどのBBQメニューに対応出来ます。

今回のハンバーグはお手軽に地元帯広の人気店、ランチョエルパソの「どろぶたハンバーグ」を買ってきました。このハンバーグは初めて買ったのですが、とてもボリュームがあります。十勝というところは全てにボリューム重視の土地柄なのですが、これがよく反映されていますね。

ボリュームたっぷり、帯広名物ランチョエルパソの「どろぶたハンバーグ」。
厚いハンバーグもアルミトレイの輻射熱の力で素早く焼けます。

どろぶたハンバーグのお陰ですっかり満腹になりました。今日は天気が良いのでウペペサンケやニペソツといった東大雪の山がきれいに見えています。これが糠平湖の魅力の一つです。景色を眺めながら肉をほおばり、時々スキットルボトルに入れて持ってきたお酒で軽く一杯やる(今日はカミさんが運転するので)。とてもいい気分です。

運転手がいれば景色を見ながら軽く一杯やるのも氷上の愉しみ。

お昼を過ぎると山から吹き下ろす西風が強くなってきました。これが糠平ダム湖のいつもの特徴です。こうなるとテント無しでは寒くて外にいられません。今日はテントを立てなかったので早々に引き上げることにします。ユニセラTG-Ⅲは片付けも簡単、少ない炭を効率よく使い燃えカスも少ないところも僕のお気に入りの理由です。

帰りは温泉に浸かってから家に戻ります。北海道の冬もまだ捨てたものではないですね。