スペインと南米で違う「チョリソー」
チョリソーと言えばスペインバルの定番、その味はパプリカが効いたドライソーセージというイメージだと思います。ところが同じスペイン語圏の南米では、呼び名は同じチョリソーでもその中身がスペインとは全く異なります。南米のチョリソーは豚腸を使った太い生ソーセージを指します。
チョリソーは南米BBQの名脇役
このブログでは、僕のＢＢＱの原点である南米式焼肉「アサード」について度々触れてきました。アサードの特徴は塊肉を塩主体でシンプルに味付けし、これを薪や炭火を使ってじっくりと焼き上げるところにあります。この焼き上がりを待つ長い時間（2-3時間は普通）のつまみ（Picado＝ピカード）となるのがチョリソーなのです。アサードの主役はもちろん牛の塊肉ですが、一方でチョリソーの無いアサードというのも考えられません。チョリソーは南米式BBQの言わば名脇役なのです。
日本でも南米食材店から簡単に手に入るチョリソー
ところで南米のチョリソーのような生のソーセージは日本ではあまりポピュラーではないと思います。コストコで生ソーセージをたまに見かけますが、南米のチョリソーと比べると味付けは相当異なっています。一般的に南米のチョリソーは味付けが濃厚で、これが独特の風味となり一度食べると癖になります。以前は手に入れるのが困難で、僕は何とか自分で作ってみたことすらあるのですが、最近は中南米食材を扱うお店からオンラインで簡単に入手できるようになりました。僕の場合は今回も使ったブラジル風チョリソー「リングイッサ」をキョーダイマーケットというお店からいつも購入しています。種類もいろいろ豊富にあって味も本格的です。日本のBBQファンの方にぜひ試して欲しい一品です。
GWの一日チョリソーとチョリパンで野外ランチ
例えば休日に庭仕事の傍らで作る手軽な野外ランチ。チョリソーはこんな時にもピッタリな食材です。チョリソーはじっくり焼いても20-30分で仕上がります。炭火を起こせば何かの合間にでも簡単に調理できます。そしてチョリソーを使ったランチとなるとお薦めはチョリパンです。チョリパンとは特にアルゼンチンでポピュラーな、チョリソーをパンに挟んだホットドッグのことです。今回はGWの一日、僕がチョリソーとチョリパンで作った野外ランチをご紹介します。
さて先ずは我が山荘に昨年作ったファイヤーピットに火を起こします。この日はちょうど雑木の枝払いをしていたので、枝葉を集めて火を付けました。
調理自体に難しいことは何もありません。炭火でも薪でも火が落ち着いたところでチョリソーをグリルに乗せます。そして片面に焦げ目がついてしっかり焼けたところで裏返します。チョリソーは脂が多いのが特徴です。調理のポイントがあるとすれば、途中でフォーク等を刺して脂を落とすことでしょう。調理途中のチョリソーにフォークや串を刺すと中から脂がプシューっと溢れ出します。特に脂っぽいのが苦手な人にはこの処理がお薦めです。
アルゼンチンのソウルフード「チョリパン」
チョリソーはアサード(南米焼肉）の前菜になることが多いのですが、ランチにお薦めの食べ方がチョリパンです。チョリパンと言うのはその名の通りチョリソーを挟んだパン。平たく言えばチョリソーを使ったホットドッグです。
チョリソーをそのままパンに挟んで食べても美味しいのですが、アルゼンチンでは、ここで「チミチュリ」というソースを薬味として使います。チミチュリの材料はイタリアンパセリ、ニンニク、タマネギ、トウガラシ等々。材料は好みでいろいろアレンジします。これをオリーブオイルと赤ワインビネガーで混ぜ合わせるのが定番的なレシピとなります。チミチュリソースを使うと、脂っぽいチョリソーの味がリフレッシュされ食べやすくなります。
チョリパンはパンにチミチュリソースを塗り、そこにチョリソーを挟めば完成です。食べてみると良くわかりますが、チミチュリソースが実に良い仕事をしています。
如何でしょうか。手軽に作れるちょっと変わった南米の味。BBQでも軽いランチでも是非一度お試しください。ビールとも相性抜群ですよ。
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